WindowsXPの再インストール
WindowsXPの再インストールに関するメモ。
持っているディスクがWindowsXP SP2のインストールディスク。
クリーンインストールを行う際の詳細な手順を書き記す。
- HDD1 465GB – システム(C: 80GB) / データ(D: 375GB) / ウェブサイト(S: 10GB)
- HDD2 465GB – データ(O: 300GB) / 音楽(P: 165GB)
今回はHDD1側のパーティションを切りなおしてOSをクリーンインストールする手順のメモになります。
クリーンインストール前のバックアップ
バックアップメディア
保存先はDVD(4.7GB)やBlue-ray(50GB)などでもいいが、再利用可能なことを考えるとポータブルHDD(外付けHDD)を1つ買ってきてそちらへ放り込むと楽。
保存するファイル数にもよるが500GBあれば十分と思われる。
USB2.0規格のものであれば転送速度は劣るが価格は安く、USB3.0規格のものであれば転送速度も速い代わりに値段もやや高くなる。
USB2.0規格で500GBのポータブルHDDが凡そ6000円弱。+2000~3000円上乗せでUSB3.0規格のものが手に入る。
速度を取るか価格を取るかは財布と相談して決めるといい。
※文中は2013/12月当時の価格。
2014/05月時では価格差はほぼ無くなっている。
こまごまとしたファイル
ソフトウェアの環境設定ファイルなど。
全てのソフトウェアをバックアップする必要は無く、現在でもダウンロード/購入可能かどうかを調べる。
ダウンロード/購入が可能な場合は普段使っているブラウザにtmpなどの名前で新たにフォルダを作り、ダウンロード用のURLをまとめておくと再インストールが楽に行える。
公開停止しているものは諦め、極力ソフトウェア自体のバックアップを行う。
付属のReadMeに「アンインストールは展開したフォルダ自体を削除してください」と書かれているものはフォルダごとバックアップを取り、新しい環境へ移設すればそのまま使える。
アンインストーラを使って削除するタイプは、実行ファイルと同じフォルダ内のファイルを全て保存し、更にレジストリに情報が保存されていればそれもエクスポートして実行ファイルと同じ場所に保存し、zipやrarなどでフォルダを圧縮して保存する。
Firefox
ウェブブラウザの設定ファイル。
バックアップ用のアドオンや複数環境で利用する為のサービスなども用意されているが、今回はもっとも手軽に行えるプロファイルフォルダのバックアップを行うことにした。
%appdata%¥Mozilla¥Firefox¥Profiles\<ランダムな8文字の英数字>.defaultフォルダをバックアップする。
今回は圧縮を行わずそのまま外付けHDDへ移した。
- バックアップからの復帰方法
- 普通にインストール
- Firefoxの起動を確認
- Firefoxを終了
- %appdata%¥Mozilla¥Firefox¥Profiles\へバックアップしたプロファイルフォルダをコピー
- ファイル名を指定して実行 → "C:\Program Files\Mozilla Firefox\firefox.exe" -p
- バックアップから復帰したプロファイルに変更
- 今後このプロファイルを使用する にチェックを入れてOK
- 以降普段通りに使用可能
忘れがちなファイル
- Font
- C:\Windows\Fonts
- フォルダごとバックアップする
- 復帰時にはそのまま上書きすると「削除後に再インストールしてね」の旨が表示されるので該当ファイルのみ上書きキャンセルすれば良い
- My Document
- 実体フォルダは C:¥Documents and Settings¥<ユーザー名>¥My Documents
- 面倒なら丸ごとバックアップでいいが、ファイル/フォルダのショートカットは省いておく
- IMEのユーザー辞書
- バックアップ
- IMEツールバーから単語/用例登録ウィンドウを開く
- 辞書ツールを起動
- ツール→一覧の出力
- 復帰
- IMEツールバーから単語/用例登録ウィンドウを開く
- 辞書ツールを起動
- ツール→テキストファイルからの登録
- バックアップしたテキストファイルを選択
- バックアップ
再インストール
接続の確認
実際に再インストール作業に入る前に外部機器をチェックする。
プリンタやゲームコントローラ、その他外部機器は可能な限り外しておく。
OSの各種アップデートが終わって環境が落ち着いた後でドライバのインストールを行うので、それまではPC本体から外しておいた方がいい。
最小限必要なのはマウス・キーボード・モニタの3つ。これ以外は可能な限り外しておく。
CD/DVDブート
CD/DVDディスクからの起動を行う。BIOSで起動順序を変更している場合は戻しておく。
一般的に FD > CD/DVD > HDD の順で読み込まれるようになっている。
HDDの読み込み順序がCD/DVDより先になっている場合は順序を変更しないとCD/DVDブートが行えないので注意。
インストールディスクをCD/DVDドライブへ入れて再起動。
「CDから起動するには何かキーを押してね」の旨のメッセージが表示されるので、何でも良いのでキーを叩く。
※Press any key to boot from CD
OSの再インストール
画面最下部にキーアサインが表示されるのでそれに従って操作する。
パーティションを切っていた場合、OSをインストールするHDD内のパーティションを全て削除した後で再度パーティションを区切り、NFTSでフォーマットを行う。
Cドライブ(システムドライブ)はOSの容量が約30GB。その他インストールするアプリケーション(ファイアウォールやアンチウィルスなど)やドライバも考慮して最低40GBあればいいが、Program Filesフォルダ内に各種アプリケーションをインストールすること、My Documentsフォルダに画像などを入れること、物理メモリが足りなくなった際にHDD側の空き容量が仮想メモリとして利用されること、システムドライ無の空き容量が半分を切ると不安定になること…などを考慮して、快適に利用するのであれば最低限80GBくらいは確保しておきたい。
単位はMB(メガバイト)なので、80GB(ギガバイト)であれば80×1024=81920を入力する。
一般的なOS上では1MB=1024byte。CDやDVDでは1MB=1000byteと単位に違いがあるので注意。
クイックフォーマットではなく、通常のフォーマットを選択しておく。
フォーマットが完了したら自動的にOSのインストールが始まる。
残ったドライブ容量に更にパーティションを区切るのはOSのインストールが完了し、グラフィックやサウンドなどの各種ドライバを入れたあとでいい。
ディスクから必要なファイルのコピーが終わったら自動的に再起動し、本格的なインストールが始まる。
おおよそ40分ほど時間がかかるので、本でも読みながら画面をチラ見する。
都合3回ほど操作が必要なので時々様子を見る。
※今回はユーザー登録(ライセンスコードの認証)のネット手続きに失敗したので、電話をかけて行った。
必ずしもインストール作業中に行わなければいけないかというとそうではなく、Windows XP の使用開始日( = インストール後)から30日以内に実行すれば良い。
個人で行う場合の認証方法は、インターネット経由と電話による自動応答での認証の2つ。
詳細な手順はWindows XP のライセンス認証を行う方法 / Microsoft Supportを参照する。
Windows XP SP3 (service pack 3)を導入する
インストールディスクに適用されているのがSP2までだったので、これにSP3を適用する。
手順がやや複雑だったのでメモしておく。
Windows XPに搭載されているアップデート機能を使った正攻法では無限ループに陥ってしまい、延々とたらい回しにされてしまうので注意が必要。
具体的には…
- User: 「Microsoft Updateを使ってWinXPをSP3にしたい」
- Microsoft: 「XPをSP3にするにはMicrosoft UpdateではなくWindows Updateを使え」
- User: 「SP2でWindows Updateを使いたい」
- Micorosoft: 「SP2じゃWindows Updateは使えない。SP3にして出直せ」
- User: 「WinXPをSP3にしたい」
- Microsoft: 「XPをSP3にするにはWindows Updateを使え」
…と延々とたらい回しにされる。
ではどうするのが正解か?というと、「Windows Update / Microsoft Updateを使わずにSP3をインストールする」…である。
Windows XP SP3を手動インストールする
サービスパックが未適用の場合は、SP2→SP3の順で適用する。
手順を間違えると…おそらくファイルが壊れるなどの不具合が起こる。
グーグルなどの検索サイトで、以下のファイル名を検索する。
マイクロソフトのダウンロードセンターがヒットするので、そこからファイルをダウンロードする。
URLが変わるかもしれないので検索語のみの紹介にとどめた。
- SP2 : WindowsXP-KB835935-SP2-JPN.exe
- SP3 : WindowsXP-KB936929-SP3-x86-JPN.exe
都度再起動を求められるので素直に応じる。
これはWindowが起動状態にあるとアップデート出来ないファイルを、Windows終了時に更新する作業が入るため。
ここで再起動せずに続けてアップデート作業を行うと、まず間違いなく不具合が発生する。
この後も各種ドライバのインストールなどで何度も再起動を求められるが、上記理由のもとで再起動を求められているのでおとなしく応じた方がいい。
Internet Explorer 8をインストールする
無事SP3の適用が終わればWindows Updateが使える…と思ったらInternet Explorerのバージョンが足りないので利用不可。という悲しい現実が待っている。
今度はInternet Explorerのバージョンアップを行い、最低限必要なIE8にする。
なお、Windows XPで使えるInternet Explorerはバージョン8が最高で、IE9以降はXPでは動作しない。
先ほどと同様に以下のファイル名で検索し、ダウンロードセンターからファイルをダウンロード、インストールする。
- IE8: IE8-WindowsXP-x86-JPN
SP2適用済みであればIE6が、未適用であればIE5か5.5辺りがインストールされているはず。
IEはバージョンを順に上げていく必要は無く、IE5から一足飛びに8にしても問題は無い。
Windows Updateを利用する
WinXP SP3、IE8が揃ったらいよいよWindows Updateを利用する環境が整ったことになる。
実際にWindows Updateを利用してみる。
「更新の確認を行っています」の表示とともに緑色のバーが表示される画面がでたらしばらく待つ。
この画面のまま20分ほど待っても何の進展もない場合はCtrl+Alt+Delキーを押して(Ctrl→Alt→Delの順でキーを押していく。最終的に3つのキーが全て押されていればいい)タスクマネージャを起動してみる。
(ファイル名を指定して実行 > taskmgr でも起動する)
プロセスのタブを表示し、Svchost.exeのCPU使用率が100%(2コアの場合は50以上)になっている場合はCPUが貧弱なので次のメモを実行する。
- Svchost.exeのCPU使用率が1コアあたり100%になったままの場合の対処方法
一部の更新ファイルの確認、およびインストールを行うとCPU使用率が100%になる不具合が発生しているようなので、これらの更新ファイルを手動でダウンロードし、インストールを行う。
都度再起動を求められる。
上から順に適用していく。それぞれIE8のセキュリティアップデート。- IE8-WindowsXP-KB2846071-x86-JPN.exe
- IE8-WindowsXP-KB2862772-x86-JPN.exe
- IE8-WindowsXP-KB2870699-x86-JPN.exe
- IE8-WindowsXP-KB2879017-x86-JPN.exe
この4つをダウンロード、インストールを行ったら再度Windows Updateを行う。
これでまた高速モードで20分ほど放置してみて、これでもうまくいかないならUpdateAgentの再適用パッチをあてると成功することがあるそうだ。
今回は4つを適用した時点でWindows Updateがうまく進んだ。
- Fix : WindowsUpdateAgent30-x86.exe
いくつか検索すると、このインストール順序が重要らしい。
順序を間違えてしまった場合は、素直にCDブートからやり直した方が結果的に早かったりする。
実際IE8→SP3の順で入れると不具合が発生し、IE8のアンインストールができなくなったので素直に再クリーンインストールした方がよかった。
- 大まかな手順
- 外部機器のチェック
- OSのインストール
- サービスパックの適用
- SP未適用 → SP2 → SP3
- Internet Explorer 8 のインストール
- Windows Updateを利用
- CPU使用率が100%の状態が長時間持続する > IE8のセキュリティアップデート4種
- IE8のセキュリティアップデートを適用しても改善しない > Windows Update Agentの再適用
- CPU使用率が100%の状態が長時間持続する > IE8のセキュリティアップデート4種
ドライバ・その他の必要ファイルのインストール
Windows Updateが一通り終わったら各種ドライバを入れていく。
各種ハードウェア用のドライバは、必ず購入時に付属していたCDを使ってインストールし、必要に応じてネット上にアップロードされているアップデータを利用して更新を行う。
基本的にネット上にアップロードされているのはアップデート用のドライバと思って差し支えない。
ベースファイルがインストールされていないのに差分ファイルだけインストールしようとしても失敗するワケである。
nVidia製のグラフィックドライバをインストールする際、.NET Frameworkが必要になるので先に入れる。
.NET Frameworkにはいくつかのバージョンが存在するが、実際に入れておけばいいのは3.5と4の2つだけ。
手動アップデータのインストールと同様に、以下のファイルをダウンロード、インストールする。
両方をインストール後、再度Windows Updateを利用して.NET Frameworkのアップデートを行う。
- 3.5 : dotNetFx35setup.exe
- 4.0 : dotNetFx40_Client_setup.exe
.NET Frameworkのインストール・アップデートが終わったらグラフィックドライバを入れる。
CMedia audio Configurationのスタートアップの削除
サウンドドライバのインストール時にCMedia audio Configurationが同時にインストールされたが、システムトレイで非表示にしても自己主張が激しいのか設定無視して表に出てくるし、それならアイコン隠してやろうと設定しても復活してくるのでスタートアップから削除することにした。
手順は以下。
- ファイル名を指定して実行
- regedit でレジストリエディタを開く
- マイコンピュータ¥HKEY_LOCAL_MACHINE¥SOFTWARE¥Microsoft¥Windows¥CurrentVersion¥Run を開く
- CmPCIaudio (RunDll32 CMICNFG3.CPL,CMICtrlWnd.) があればこれを削除