SAOFBはクソゲーでした

ソードアート・オンライン フェイタル・バレット(PS4版)をプレイしました。
賛否あると思いますが、個人的にはクソゲーでした。

フェイタル・バレットってこんなゲーム

体験版をちょろっと触ってみて面白そうなので中古で買ってみたけどDLC買わず正解でした。
バンナムのキャラゲーは総じてクソですが、例に漏れずクソでしたね。

ジャンルはTPSの銃撃戦ゲームです。一応ストーリーを追うものになっているのでRPG要素もあります。
一般的にFPSは一人称視点のシューティングゲームを指しますが、このゲームは一人称視点がありません。
このあたりも銃撃戦ゲームとしてどうなの?と疑問が残る点でした。

これまでのSAOを題材にしたゲームではプレイヤーが物語主人公のキリト君になってストーリーを進めるものらしいですが、今作のSAO_FBはプレイヤー=プレイヤーで味方NPCとしてキリト君が出てくるという新機軸のゲームだったようです。

思えばSAOを題材にしたゲームをプレイしたのはPSP版のインフィニット・モーメント以来2作目でした。
確かにあれはプレイヤー=キリト君だったなぁ。
途中でダレてしまい、結局クリアまで至らなかった思い出。

SAO_FBの発売は2018年2月23日、執筆時点での最新バージョンは1.9.0でした。
DLCは第四弾まで発売されていますが、ストーリーを一通りクリアしてから検討しようと思っていたので購入しませんでした。

BOOKOFFで860円というほぼ捨て値で売られていたので買ってきました。
今思えば価格相応でしたね。

評価できそうな点

あるにはある。

手軽なTPS

  • オートエイムがあって、ざっくりその範囲内のどこかに当たる(バレットサークル)
  • 原作同様バレットラインが表示されるので、単純にどこから狙われているのか、誰が狙われているのか視覚的に分かりやすい
  • 豊富な武器種
    • ハンドガン(単発・3点バースト・フルオート)
    • サブマシンガン/アサルトライフル/ガトリングガン
    • ショットガン
    • スナイパーライフル
    • グレネードランチャー/ロケットランチャー
    • 光剣

比較的かわいい系が作れるキャラクリ

  • 自由度は高くはないけど、比較的かわいい系のキャラクタークリエイトが可能
  • 男主人公だとカッコいい系よりはかわいい系になるので人を選びそう

正直、これくらいしか評価点がない。
だってバンナムのキャラゲーだもの。

ダメなところ

コントローラだとオートエイムありき

PS4のコントローラの→スティックでエイム操作になるんだけど、慣れでどうにかなるレベルではなく無理ゲー。
オートエイムありきになるが敵ごとに設定されている弱点がかなり狭くオートエイムを切らないとまず当たらない。

ではどうするかというと単発の威力が高く、かつ弾をバラ撒く系の武器に限定されがち。
要するにサブマシンガン・アサルトライフル・ガトリングガン万歳ゲーム。

超長距離から先制攻撃をする際にスナイパーライフルを使える程度。
中近距離からでは上述のオートエイム(ざっくりその範囲のどこかに弾が飛ぶ)の仕様上まず当たらない。

透けないキャラ

レティクルとキャラ(自分・味方問わず)が重なってしまった場合、多くのTPSゲームではキャラが透けてレティクルが見やすくなるが、このゲームではそれが無い。
キャラ表示の優先度が高いため、レティクルが完全に潰れる。さらにレティクルの先の対象物も完全に見えなくなる。

ステージ的にビル群や障害物が乱立する場所が多いが、それらにカメラが邪魔されると(建物とキャラの間にカメラが入ってしまうと)この状況になりやすい。これで敵を狙えというのは無理。

後述するがシステム的にUGFを使わなければ高い段差に登れないが、仰角を上げる(視点を下げる)と必然的に自キャラにレティクルが被りがちで、撃ち出す先も見えなくなる。
致命的。

味方に引っかかる

敵NPCだけならともかく、味方NPCにも当たり判定があって引っかかる。
移動中はもちろんのこと、戦闘中に走り回っていても引っかかる。致命的。
せめてもの救いは初期位置以外で密着することがほぼ無い事。

しかし初期位置では密着してしまうので、ファストトラベルして後方へ移動したい時は味方NPCが文字通り肉壁として立ち塞がる。
一度前進してNPCを動かし、それから後方へ移動しなければならない。
武器掘り、レア掘りでこの操作を毎回強いられるのはかなりの苦痛でした。

カメラワークがウ○コ

集団戦が多いのにカメラが引けない。

周囲の状況を把握しにくく、またキャラが向いている方向に素早くカメラを移動させるキー(ボタン)が存在しないため、オプションからのカメラの移動速度に全てが左右される。

武器のドロップ率がヤバイ

基本的に5%未満。

ステータスのLUCを上げる、防具にアイテムドロップ率+n%、レアドロップ率+n%のプロパティをつけると上昇するようだけど、基本5%なので辛い。

エリアごとのボスキャラ(HPバーが2段ないし3段ある敵)を倒すと100%ドロップするけどレア度はランダム。
また敵によっては2種類の武器をドロップする場合もあり、狙っている武器が出るかは完全に運任せ。

狙っている武器のレジェンダリー級(緑アイコン)を狙おうとすると3,4時間同じ敵を延々と狩り続けても出るかどうかといったところ。渋い。渋すぎる。

一見豊富に見える武器

弾丸の仕様、攻撃力、重量バランスなどを考えると一見種類が多そうに見える武器だが選択肢がとても少ない。

  • 物理弾
    • 1発あたりのコストが高め
    • 距離によるダメージの減衰率が比較的低い
    • 物理弾を使う武器(土台)自体の攻撃力が比較的高い
    • 弾自体の種類が豊富(通常弾/高速弾や通常弾/大型口径弾など)
      • 弾にあわせて土台もやや豊富
  • エネルギー弾(EP弾)
    • 1発あたりのコストが低い
    • 距離によるダメージの減衰率がかなり高い
      • 中距離以上で撃つと、物理弾に比べて威力が1/5程度しか出ない
      • よってEP弾を使うスナイパーライフルはほぼ使い物にならない
    • EP弾を使う武器(土台)自体の攻撃力が低い
    • 反動(1射撃ごとによるブレ)が少ない
    • EP弾は武器種につき1種のみ

距離別にみると以下のようにまとまる。

  • 近距離: EP弾でもOK
  • 中距離: EP弾では厳しくなってくる
  • 長距離: 実弾じゃないと当たってもカスダメージ

更に土台となる武器の重量も問題になってくる。
メイン武器・サブ武器の合計重量が所持限界重量の1/3を超えると移動速度の低下を引き起こす。
基本的に重い武器 = 高威力の武器 となっているようだ。

基本的に敵の射線を外すために走り回り動き続けるこのゲームにとって移動速度の低下は致命的。

ハンドガン

元々射程が長くないのでEP弾でも扱いやすいため、あえて物理弾を使う必要性は低い。
ストーリー後半に解放されるデュアルウェポン(要するに二丁拳銃)が解禁されると、単発・3点バースト武器も総てフルオートで撃てるようになるので、これが解放されたら大型口径弾を用いる武器を二丁拳銃で乱射すると良さそうにも思えるが、威力が低く弾丸自体の携行可能数も少ないため、敢えて二丁で持つならサブマシンガンやアサルトライフルの方が良い。

そのため最序盤以外に使い道がない。
弾丸を射出する武器の中ではもっとも重量が軽いため、特に重いガトリングガン・スナイパーライフルのサブウェポンとして使うくらいか。

主力にするならエイム操作必須で、かつ弱点狙い必須。
流石に威力低すぎ。

サブマシンガン

射程がやや短い拳銃弾を連発で撃ち出せる片手銃。
正直使い道や使い勝手を考えると、弾丸装填数の多いフルオートハンドガンといった感じ。

後半二丁拳銃可能になった際の主力武器のひとつ。
ただし装填可能な弾丸が拳銃弾なので威力はお察し。

EP弾で使えるのは実質この距離の武器まで。

アサルトライフル

中近距離向けのマシンガン。
序盤から終盤までの主力。

オートエイムの「ざっくりこの範囲内のどこかに当たる」を利用する場合、時間あたりの射出量の多い武器を使った方がよい為。
数撃ちゃ当たるのゲームなのでこの武器が最適。

専用弾を使うため、威力はサブマシンガンよりは高い。

基本的にブレが凄いので要エイム。

ショットガン

中盤から後半の主力。
フルオートに近いポンプアクションであっても実際は連射は出来ないが、二丁拳銃で持つとフルオート状態になるので近距離からバカスカ撃つことで一気に敵HPを削れる。
また後半の敵は図体がデカい為、バレットサークル内に図体の全てを収めやすく、全弾命中しやすくなる。

基本的に近距離でブッ放すため、EP弾でも問題ない。

問題点は落とす敵が少ないので目的地に向かうまでにたまたま出たという感じも少なく、つらい。

ガトリングガン

序盤の主力。

物理弾でもEP弾でも弾丸携行数が9,999。
バレットサークルがやや大きいため、実質近距離向け。敵にほぼ密着した状態で大量に弾丸を撃ち込むための武器。
間違っても中距離以上で撃ってはいけない。バラつきが多くてオートエイム切ってエイム状態にしてもほぼ当たらない。

リロードがないが砲身の熱量を管理する必要がある。ヒート弾(砲身の熱を急冷させてブレイズ弾に変換)を二種撃てるようになると、実質冷却動作なしで弾を撃ち続けられる。

ストーリー後半ではサブマシンガンやアサルトライフルにオートリロードを付けた状態で二丁拳銃状態でもつと「熱量の不安のない超連射武器」が出来上がってしまうので、ガトリングガンは敵を効率よくブレイズ状態にするための武器としてしか出番がなくなる。

あと重い。

スナイパーライフル

エイムありきなので使いにくい。
1発の威力は全武器中最高だが、当てにくい。ムリゲー。

EP弾では距離による威力減衰率が高いので、EP弾を用いるスナイパーライフルで遠距離狙撃は向かない。
EP弾スナイパーライフルはなぜかフルオート機構が付いているが、恐らく中距離で弱点狙撃をさせるための武器なのだろう。が、装填数が少なくて使い物にならない。

あと重い。

ロケットランチャー

基本的に敵NPCは遠距離であっても一定間隔で動いているんだけど、撃ってから着弾するまでに移動スパンに引っかかるくらいには弾速が遅い。

  1. 敵の移動終了を確認
  2. 即発射
  3. 敵が再び動き出す(この間数秒)
  4. さっきまで敵がいたところに着弾

ということで、これを中距離以上から当てるには敵が移動するであろう位置を予測して撃つ必要がある。ニュータイプかよ?

バレットサークルが総じて広いので要エイムだけど、エイムしても弾速遅すぎて当たらんのに意味ある?あと重い。

爆風ダメージ?当たらんのに意味有る?

グレネードランチャー

弾速遅い。弾道山なり。当たらん。の三重苦。
あと重い。四重苦だ。

威力は高いが、消費弾丸1発分の(全段命中の)ショットガンにすら劣る。
爆風ダメージも大したことないので、これ持つくらいならショットガン撃ってた方がマシ。

二丁持ちも可能だがバレットサークルが肥大化するので余計当たらなくなる。
原作同様に点制圧ではなく面制圧として「適当な範囲にとりあえず撃っとく」という使い方に。
ただし爆風判定もすぐに消えてしまうため当たらなければどうということはない無意味。

光剣

当たらない。近寄ると蜂の巣にされる。死ぬ。

完全フリーターゲットで近接武器を当てろと。
光剣モードくらいではロックオン機能がほしかった。

特にカメラの引きが弱いので、素早く動く敵には弱い。
更に剣スキルは突進系が多いのだけれど、ロックオンが効かないので横を素通りしてスカることがしばしば。というか突進系を当てるのがかなり難しい。
あれを当てる技術があるなら近距離でスナイパーライフルの方が効率的なんじゃないかな。

謎の硬直

敵を倒して扉がのロックが解除された。などのシーン挿入後に謎の硬直が発生する。
レバーをガチャガチャしてもキー入力を行っても一切反応しないが、5-7秒程度硬直すると動けるようになる。

問題なのはその間も敵を含めたNPCは動けるということ。その間に攻撃を受けると成す術なく死んでしまう。

しかもこれ、体験版(Ver.1.5?)でも確認できて、製品最新版(Ver.1.9.0)でも相変わらず発生してる。
開発元はそもそも不具合として認識していないのか、根が深すぎて修正できないのか。

UGFがダメ

このゲーム、プレイヤーはおろかNPCでさえもハシゴを上ったり出来ない代わりに、プレイヤーにのみ許されるUGF(要するに巻き取り式ワイヤーガン)による移動を求められる。
ジャンプしてアイテムボックス(宝箱)の上に乗る事すら難しいキャラの移動システムに於いて、このUGFがないと満足な移動すらままならないのだが、このシステム武器の射程距離が短すぎ、更に連射も効かない。

またワイヤーの届かない距離を指定しても一応射出するモーションを行うために動作がもっさりしている。
射程外なら撃つ必要なくね?

作り手側の本意はUGFを積極的に利用させたいのか、させたくないのか。

物語中ではヒントとして「敵の後ろに回りこむ際に地面に撃って素早く移動して」なんて言葉も聞けるが、いかんせん射程距離が短すぎるので密着状態から真後ろへ移動するならともかく、中距離から敵の真横に移動することすら困難なクソシステムでどうやって背後をとれというのか。

更に間に障害物(膝の高さ程度のフェンス)があっても移動に失敗してしまい、移動&巻き取りモーションを行うがその場から動かないというバグっぽい挙動までオマケとして付いている。

1回のジャンプ中に2回までしか発動できないという制約があるため、1回目のジャンプで高台に延ばす > 引き付けたけど段差に上れなかった > 落下中に即再発動 > やっぱり上れない > 後ろを向いて元いた位置にワイヤーを伸ばそうとするけど3回目の試行なので延ばすことすら出来ない。落下するだけである。

なおこの仕様については一切説明が無い
開発元は本当にテストプレイしたのか?謎しか残らない。

ヒーラーが少なく、NPCルーチンがアホ

パーティメンバーのNPCの挙動が敵を見つけたらとりあえず接近しながら撃つというルーチンなので、スキルによって回復弾を撃てるかどうかがかなり重要なのだが、ヒーリング弾を撃てるメンバーが全23キャラ中4,5キャラしかいない。

パーティメンバーNPCは勝手に突っ込んでいって勝手に死ぬものなので、ヒーラーの数が少ないとプレイヤーはNPCの尻拭いに奔走することになる。
これってゲームとしてどうなのか?

恐らくルーチン的には銃によって設定されている射程距離より離れて撃つことはしないように設定されているのだと思う。
有効射程距離よりは離れても当たるが威力が減衰するシステム。NPCはこれを嫌い有効射程内でのみ銃撃戦を行おうする、この際NPCは対象との距離しか見ておらず、囲まれていても攻撃しようとしている相手との距離しか識別していないため、簡単に囲まれて死ぬという状況になりがち。

開発者はアホなのかな。

エンディング分岐条件がダメ

トゥルーENDに進むための条件が「全員の好感度をRANK4の75%以上にして」エンディング分岐を迎える。なのだが、上記のヒーラー少なすぎ問題の所為で、普通にプレイしていると3,4キャラの好感度がMAXになったところでエンディングを迎える

自分の場合はエンディング到達時Lv95と、ラスボスのレベルと比較するとやや高めであったので、普通にプレイしている人はLvがもっと低い=好感度がもっと低いと思われる。

一度エンディングを見た後で残りの20キャラ分の好感度を上げるというのは作業でしかなく、ただの苦痛。

では好感度を効率的に上げるには

ではトゥルーEND条件のために好感度を効率的に上げるにはどうするか?

パーティメンバーNPCを敵に突っ込ませて敢えて殺し、その上で蘇生を繰り返す。のが最も効率的らしい。
見殺しにした時点で好感度下がりそうなものだが、それってキャラゲーとして見た場合にどうなの?

疑問しかない。

上げた好感度は引き継がれない

そう。2周目に持ち越せない。
もう一回やれと。


不満点が多く、システム的にも疑問が多いのでトゥルーEND見れたら中古屋に持っていきます。
もう二度とプレイすることも無いと思う。

総じてクソゲーでした。